糖尿病コラム

糖尿病コラムvol.2 糖尿病のことをもっと知ろう!

自覚症状のない病気だからこそ、病気に対する理解が重要

糖尿病の治療の目的は健康な人と変わらない日常生活の質を維持し、健康な人と変わらない寿命を全うすることにあります。それはすなわち糖尿病合併症(網膜症、腎症、神経症)および動脈硬化性疾患(脳梗塞、心筋梗塞、閉塞性動脈硬化症〉を引き起こさない、進行させないということであり、そのためには血糖コントロールを良くしておく必要があるわけです。
しかし自覚症状のない病気を長期間にわたって治療するためにはやはりはっきりした動機が必要で、その一つは病気に対する理解であると思います。 「全く自覚症状がないのに薬を飲み続ける必要が本当にあるのか?」と、ふと感じるのはすごく当然のことだと思います。最近、医療の世界では単に経験に頼るだけでなく科学的な根拠に基づいて治療をしていこうという考えが盛んで糖尿病治療に関係する科学的根拠について今も詳しく調べられている最中です。ただ、「血糖コントロールをよくしておいたほうが様々な合併症は起こりにくい、進みにくい」ということはすでに科学 的根拠も十分あり、間違いないようです。また、糖尿病の慢性合併症を予防するには単に血糖をコントロールするのみでなく、肥満を解消し、血圧や脂質代謝(コレステロールや中性脂肪)のコントロール、禁煙も重要であります。

ページトップ